iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用して節税&老後の資産形成

皆様、個人型確定拠出年金(iDeCo)ってご存知ですか?

iDeCoとは個人型確定拠出年金のことであり、加入資格により拠出可能額の上限額は異なりますが、小額で始めることができるサラリーマンにとって最も身近な節税対策であり、老後の資産形成方法です。2018年6月現在、約90万人の加入者がおりますがまだまだ知らない方も多いため、こちらでご紹介させて頂きます。

 

個人型確定拠出年金(iDeCo)の仕組み

個人型確定拠出年金iDeCo)は、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度です。この制度への加入は任意であり、自分で申し込み、掛金を拠出し、自らが運用方法を選び、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受けることができます。

 

拠出可能金額は加入資格により様々でありますが、サラリーマンの場合、お勤め先の企業が別に企業型の確定拠出制度があるかどうかにより上限額は異なりますが、月額5,000円~23,000の間で任意に設定できます(加入資格については図2をご参照)。

また、掛金、運用益、そして給付を受け取る際には、税制上の優遇措置が講じられております(優遇措置については後述)。

 

<図1:個人型確定拠出年金制度概要>

f:id:ri-mancash:20180613115013p:plain

<図2:加入資格と拠出可能上限額>

f:id:ri-mancash:20180613133949p:plain

個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリット・デメリット

iDeCoに加入するメリット・デメリットを簡単にまとめてみました。

f:id:ri-mancash:20180613143713p:plain

iDeCoに加入する最大のメリットはずばり税制上の優遇です。

税制優遇についてはわかりづらい点もあるかと思いますので、拠出時、運用時、給付時にわけて具体例を交えながら詳しく説明させて頂きます。

 

拠出時

iDeCoに加入した場合、毎月支払う掛金全額が小規模企業共済等掛金控除の対象となりますので掛金によっても異なりますが、年間約18,000~43,000円の減税効果(図5)があります。

<図3:軽減メリット計算例①>

f:id:ri-mancash:20180613140307p:plain

 

運用時

iDeCOにより拠出した資金運用で得た利益・利息に対しては税金*が掛りません(図4)。

*年金資産にかかる特別法人税は、2018年6月現在まで凍結されております。

<図4:軽減メリット計算例②>

f:id:ri-mancash:20180613141057p:plain

 

給付時

60歳になれば、老齢年金または老齢一時金という形で拠出・運用した年金を受給することができ、受給方法に応じた所得控除(図5)があります。

 

<図5:軽減メリット計算例③老齢年金を選択した場合>

老齢年金 :所得税(雑所得) ⇒ 公的年金等控除が適用

f:id:ri-mancash:20180613141347p:plain

  老齢一時金:所得税(退職所得)⇒ 退職所得控除が適用

  <図6:軽減メリット計算例③‘老齢一時金を選択した場合>

f:id:ri-mancash:20180613141528p:plain

 

まとめ

このようにiDeCoに加入することで税制優遇を受けながら将来の資産形成を行うことができます。確かに60歳まで給付を受けられない点、運用リスク、加入者・運用手数料(年間5,000円前後。金融機関により異なる)を考え、躊躇される方もおられると思いますが、支払う手数料以上の税制上の優遇を受けながら、自由に金融商品を選択し、定年後の資産形成をするというのは魅力的ではないでしょうか